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新台がヒットする要素
2005年 02月 18日
アビリットの新機種『鬼浜爆走愚連隊』の筐体写真です。 15インチ全面液晶、A500ストックの4号機になります。 アビリットといえば、『サイボーグ009』で久々のヒットを出し、業績も上昇。株価も大幅アップしましたね。さらにアビリット初の全面液晶なので話題性も結構あるようです。 この業界というものは、実績や勢いで機種選択される事が多いので、この新機種もそこそこ売れるかも知れません。 大抵ホールでは、決定権を持つ人(店長とか部長とか)の意向で、新台を導入する事が殆どなのですが、その決定権を持つ人がどういった考えで台を選んでいるのかは様々です。 見た目や前評判だけで大量に導入されても、ユーザーの評判が悪く稼動状態がパッとしないで終わってしまう機種も多いです。 しかし、ただ面白いゲーム性というだけではヒット機種にはなりません。 ヒット機種になる要素は?という事を考えてみると様々な要素が浮かんできます。 ① 見た目のインパクト ② 話題性(前評判) ③ ゲーム性の良さ ④ 射幸心の高さ ⑤ メーカーの実績 ユーザー側からの視点から考えれば、勿論③が重視されるのですが、導入前にホールが台を購入する時に、何を基準に選ばれているかというと、実は①②⑤になる事が殆どです。 ⑤については、前回発売の機種が良かったメーカーや、コンスタントにヒットを出しているメーカーの流れだけを見て購入を決めるということで、 『サミーが出すなら間違いないだろう』 とか 『○○が良かったから次もいいかも』 のような、希望的観測だけでしかありません。 ①や②などについては、冒頭で取り上げたアビリット(旧高砂電器)の『ロッキー』が良い例ですね。 販売当時の見た目のインパクトや前評判はすごく高く、メーカーとしてはヒット機種になりましたが、ゲーム性が伴わなかった為、市場ではすぐ飽きられてしまいました。 最近はタイアップ機が多いのですが、まさにこれが話題性と見た目を重視したものと言えます。 また、メーカーが新機種を発表する展示会などで、大々的に宣伝をすると、どうしても 『宣伝にも力を入れているから自信作に違いない』 という憶測で、購入を決めるホールも多く、結局大量導入して失敗し『騙された』と思うホール担当者も少なくありません。 これも例にあげると、ロデオの『クラブロデオ』などですかね。 有名ホテルのホールを貸切、大々的に展示会をやった事でホールの担当者が洗脳(?)され、かなりの台数が市場に出回りました。 結果が散々だったのは、皆さんご存知の通りですね。 ④の射幸心の高さとは、ギャンブル性の高さという事になりますが、これはユーザー側とホール側両方から重視される事です。 ゲーム性がほぼ皆無でも射幸心の高い機械が好まれたりする事は結構多いのです。 典型的な例としては、『ミリオンゴッド』でしょうか。 ③のゲーム性に関しては、展示会等にて試打が出来るのですが、大当たりを体験しやすい強制基盤などが入っている場合が殆どで、通常状態の遊技が出来る事はあまりありません。 そりゃ、大当たりを沢山体験させられれば、どんな機種でもある程度誤魔化しで面白く見せられますからね。 ですから、実際ユーザーが打つ通常営業でのゲーム性がよくわからないと言う事になります。 その他の要因として、ホールがメーカーとの取引上での付き合いで、次機種を購入する時に優遇してもらう為という事もあります。 「次々機種が話題性がある大物機種なので、次機種はダメそうだけど、納期とか優遇して貰う為に買っておこう」 と、いうものです。 これはパチンコでも多いですね。 メーカーが主導権を握って、目玉機種の前にショボイ台を買わせる目的で営業をかけている事も当たり前のようにあります。抱合せ販売をしているような状態です。 海物語の三洋なんかがいい例ですね。 結構こんな感じで新台の導入や、機種の選別がされる事が多いのです。 機種を選別する担当者なのに、まったくパチスロを打たない人もいますし、AT機やストック機の意味などわかっていない人も、結構いるのです。 そういった担当者は結局、前評判や見た目だけで選んでいる事になります。 また、売る側である販社やメーカーの人間ですら、スロットを全く知らない人も大勢いたりします。パチンコメーカーがスロットを売る事も最近は普通になっていますが、パチスロに参入したパチンコメーカーの営業マンのスロットの知識のなさが笑い話になっていたりするほどでした。 『BBってナンデスカ?』 『スロットを設置する時の傾斜は何分ですか?』 と、いうような質問が、パチスロを売るときの研修であったそうです。 パチンコじゃないんだから、傾斜(台の傾き)を変えても、出玉に関係ないんですけどね(笑) そんな調子でも、メーカー自体に営業力や実績さえあれば、売れてしまうのが現状だったりします。 ヒット機種と言われる目安として、大体市場に3万台ほど出回れば、メーカーのか利益としては申し分ないものになります。 それだけ売ったメーカーにとってはヒット機種という事になりますが、例え10万台出たとしても、ホールやユーザー側から見れば、長続きせずすぐ外れてしまうような機種をヒット機種と呼べないのは当たり前のことですよね。 販売戦略とゲーム性や見た目が、全てバランスよくあって、初めて良い機械と呼べるのでしょうが、現実は中々上手くいかないものです。 特に5号機に関しては、④の射幸心の高さは期待できなくなりますから、ヒット要素が一つ削られた状態になるので結構苦労しそうです。 4号機の射幸心の高さにユーザーが慣れてしまっているという事も逆風になるかも知れません。 面白くても出なきゃつまらないですからねぇ・・。 一日打って下皿プレイとかが十分ありえるのが怖いです。 このように、メーカー別の営業力の強さなども含め、様々な要素が絡んでヒット機種が生み出されると言えます。 ただ面白い機械だからといってヒットになるという保障はありません。 だからと言ってつまらない機種ばかり作っていると、アルゼのようにダメになってしまうメーカーもありますから気をつけなければなりませんね。
by bar-_-seven
| 2005-02-18 18:00
| パチンコ・パチスロ
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